2008年03月07日

ホンダS2000

ホンダが創立50周年を迎えた1999年、S2000は誕生した。
マツダのユーノスロードスターの世界的大ヒットを受け、自動車メーカーはこぞってオープンモデルの
クルマを開発し出したわけだが、ホンダの作ったオープンは他とは一味違う硬派なクルマである。

今ではミニバンしか作っていないような印象の強いホンダだが、いまだにこんなピュアオープンスポーツカーも作っている。

ホンダの意地だろうか。

セールス的にみても、それほど売れるクルマでもないので、S2000単体で考えれば採算は取れないと思う。

前後2本ずつのサイドメンバーを、強固な閉断面フロアトンネルを介して
X字状に水平に連結させたハイXボーンフレーム構造のプラットフォームは
普通のオープンモデルの常識を覆す高いボディ剛性を誇り、路面の凹凸をダイレクトに
伝えるサスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン。

ダンパーは高圧の窒素ガスとオイルを完全に分離して気泡発生を防ぐ、高性能な分離加圧式を採用。
固められた足回りは、当然乗り心地も悪く、VTECエンジンの快音も盛大に聞こえるし、
低められた車高のため乗降性も良くない。

S2000は純粋に運転を楽しむ人のために作られたクルマであり、決してデートグルマではない。

6速マニュアルトランスミッションは、シフトユニットをトランスミッションケースに直付けする
ダイレクトチェンジ形式で後輪を駆動する。もちろんATの設定は無い。かなり硬派だ。

専用設計の直4、2.2リッターVTECエンジンはNAでありながら242馬力を誇る。

軽量、高強度を誇るホンダ市販車初のアルミ鍛造ピストンが使われ、コンロッド小端部をテーパー化
したうえに浸炭処理により強度を高め、各部の厚みを減らして極限まで慣性質量の低減が図られている。

高いケース剛性、強度を出すべく、デファレンシャルケースにはダクタイル鋳鉄を採用。

動弁系のフリクションを大幅に低減するため、カムとの接触部分をローラー化したロッカーアームが
おごられ、高回転域に対応すべく、クラッチは回転強度の高い基盤材に摩擦材が張られている。

ここまでくると、もうほとんどレース用のクルマである。

これは一部でしかないが、見えない部分にも惜しみなくホンダがレースで得た先進の技術、
素材がS2000にフィードバックされている。

こんなスゴイクルマが新車で400万円くらいで買えるのは、世界中探しても日本くらいだろう。

車ちゃんねるでS2000の買取価格を調べてみたところ、S2000 ベースグレード、平成12年式、
型式AP1、走行距離4万キロ、シルバーの買取目標価格は176万円であった。


Wikimedia Commons

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